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| 太宰府歴史散歩 | ||
AM 11:40 大宰府政庁跡 ![]() 観 世音寺を出て、もときた道を引き返す。次は大宰府政庁跡だ。地元の人達には”都府楼跡”(とふろうあと)の呼び名で親しまれているこの広大な土地には、その昔、竜宮城みたいな御殿が建っていたらしい。(大宰府展示館や歴史資料館に復元模型があります)大宰府は九州のマツリゴトの中心だったのだ。今は広い空き地(?)に石がぽつぽつと並ぶのみ。なんだかここの空間だけ平安時代にタイムスリップして、正殿の廊下に、平安のお役人達がうろうろしているところに出くわしそうな、そんな幻想的で不思議な空間だ。しかも、政庁跡から一歩外に出るともう普通の町。民家があって、コンビニがあって・・・。こういう貴重な遺跡が生活範囲内にあるということがすごい。政庁跡なんて庭みたいなものだろう。現に天気の良い日曜日なんかは、家族で野球したり、お昼寝したり、犬を遊ばせたりしているそうだ。 礎 石に刻まれた歴史に、しばし思いを馳せた(=ぼーっとしてた)後は、お隣りの蔵司を見学に行こう。というのは建て前で、お目当ては古代料理の’蔵司’(くらのつかさ)。蔵司というのは、昔の国税局のような所。九州各地の特産物(その頃の税は食べ物や布)がここに集められたわけだ。その敷地内にある料亭’蔵司’でお昼にしよう。
古 い大きな家の、広い客間に通され、一同”おお〜”と歓声をあげる。板張りの大広間にこれまた広い床の間。床の間の上には、「赤いろうそくと人魚」を思わせる色鮮やかな貝殻が並べられ、何よりも景色が素晴らしい。山の植物が一面に見渡せる。色づき始めた木がちらほら。紅葉の全盛期はそれはもうすごい眺めになるらしい。室内にいるということを忘れてしまうくらい景色と一体になっている。信じられないくらい静かで、時が止まっているような所だ。
店 の御主人(女の方でした)のお話も面白かった。”人格形成に最も強く影響するのは食べ物である”という考え方のもとに、御主人は無農薬の野菜にこだわっている。確かに、血のしたたるようなステーキを食べてるよりも、優しい感じがするよなあ。こんな料理を毎日食べていたら犯罪には走らないような気がする・・・。 1 300年前の2月4日、この場所で「梅花の宴」なるものが催された。筑紫歌壇と呼ばれた33人の歌人達がこの蔵司内の花や草木や景観をテーマにして歌を詠んだ。そして現在でもその草木の内容は当時と変わらない。つまり、ここには万葉集の題材となったものがそっくりそのまま残っているのだ。そのために’蔵司’は二つの点に気をつけている。まず、採りすぎないこと。来年も再来年もその次もずっとお世話になるのだから。そして、いじりすぎないこと。見た目重視でやたらに手入れすると土地の植物形態が変わってしまう。自然のことは自然に任せておくのが一番、ってことかな。今から百年たってもこのままでいてほしい。万葉のココロを伝える’蔵司’。四季折々の料理と景色を楽しむために何度でも訪れてみたい。
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