道の駅発・ふるさとの特産品 13のおいしさ、お届けします
体験レポート

道の駅かほく 小栗郷
タケノコの里は今が旬!

「今、タケノコがザックザック採れとるよ〜」
との嬉しい知らせを受けて、私たち取材班は、タケノコの名産地・鹿北町へやってまいりました。国道3号線から山道へ入ると、そこはまさに竹取物語の世界。雨上がりの竹林はしっとりと濡れ、幻想的な雰囲気を醸しだしています。そこへ、タケノコ名人の堤八洲男さんの登場!鍬とタケノコを抱えたお姿は、まさに名人の貫禄たっぷり。

堤さんは、地元のテレビ局に「タケノコ掘り名人」として2度も出演したことがある、経験豊富な方です。

「テレビのロケ中は緊張して、7回もNGしたバイ」
とこっそり裏話も聞かせてくれました。名人、今日はリラックスしてくださいね。

取材した時期は4月後半。すでにタケノコの先端部分がニョキッと顔を出しているのが、地面のそこかしこで見られます。中には私の背丈くらい伸びて、茶色の皮の下に青い肌をのぞかせている種木もありました。へぇ〜、タケノコが成長すると、こんな風になるんだぁ。ちなみにタケノコは、雨が降って湿度と温度が上がると、急速に成長するそうです。特に春の雨のあとは、一晩で20cm(!)も伸びるとか。まさに、「雨後のタケノコ」。

堤さん:「この竹林一帯が、一本の親竹と地下脈で繋がっとって、だいたい3〜4トンのタケノコが収穫できます。竹も5年も立つと、養分ばよけいに吸いすぎんごて、間伐してしまうとですよ」

ここは、堤さんがこまめに間伐し、肥料を施し、手塩にかけて管理してきたもので、林野庁長官賞を取った優秀な竹林だそうです。

堤さん:「お、こるがよかごた」

おおっ!さっそく堤さんが、今日の獲物を見つけたようです!太い竹の根元ちかくで、地面から15cmほどタケノコが頭をのぞかせています。

堤さん:「ケン(ここの方言で、タケノコの先端(たく葉)のこと)が黄色か方が、みずみずしくておいしかとよ。ケンが曲がっとる方に親木と繋がっとる根っこのあるけん、そこば目指して掘り当てます」

親木の根を傷つけないよう慎重に、周囲の土を掘り起こします。地下はかなり根がからまっていて、鍬で掘り起こすのもけっこうたいへん。しかし、さすが名人!絶妙の鍬さばきで40cmほど掘り進めていくと・・ うわあ!!で、でかい!!!どっしりと重量感のあるよく太ったタケノコが、土の中から神々しく姿を現します。その時の私の気分はというと、ココホレワンワンで小判を掘り当てたおじいさん、または竹林の中でかぐや姫を発見したおじいさん(おじいさんばっかりだなぁ)。…とにかく、それほど興奮していたんです!

「おお〜、こら、ふとかなぁ!」堤さんもとっても嬉しそう。生まれたてのタケノコとのご対面は、まさに感動モノ。

タケノコの底にあたる白い根本の部分が見えてくると、いよいよ掘る作業もクライマックスを迎えます。

堤さん:「さぁ、タケノコば切り離すバイ。土の飛んでくるかもしれんけん、ちょっと離れとって」

言われたとおりに距離をあけ、私は、固唾を飲んで見守ります。ドキドキ…。そして名人は鍬を構え、ピンポイントで根元に振り落とします!

つつみさんの かいしんのいちげき! たけのこは ねもとからざっくりきれた・・思わずRPG調になってしまうほどの、一撃必殺の見事な技。お見事〜!鍬はしっかりとタケノコの底にハマっていて、ブチッという音と共に根元から切り離されます。

 これがタケノコのお尻の部分です。白くてみずみずしい肉質が、いかに水分を豊富に含んでいるかを物語っています。

 この後も、堤さんは順調に大物を次々と掘り当て、あっという間にコンテナは山積みに。それらを軽トラックに積み込むと、

堤さん:「さぁ、今からこっば道の駅さん持っていくバイ」
とれたて新鮮なタケノコたちは、まさに今、竹林から道の駅へ直送されます。

 

★Point★ 「鹿北町のタケノコ林の秘密」
鹿北町の竹林のキーポイントは赤土。赤土は、灰土に比べると硬く、ミネラル(鉄分)も豊富です。そのため、お尻の部分が大きく、ずんぐり、むっくりと太く(1.5〜2kg)、白い肉質で甘みのある良質なタケノコが育ちます。また、山あい特有の寒暖の差が激しい気候も、おいしいタケノコづくりに一役買っているようです。

道の駅に納入

竹林を抜け、堤さんが車を走らすこと約8分。国道3号線沿いに建つ「道の駅かほく 小栗郷」に到着です。

「毎日、朝8時と11時に道の駅にタケノコば持っていきます。鮮度が大事ですけんね」

なんと道の駅には、泥がついたままの、まさにとれとれのタケノコが並ぶんです!!タケノコ山積みのコンテナを抱え、道の駅内にある青空市場に、えっちら、おっちら運び込む堤さん。お、重そう…。

市場では、道の駅の館長・米島さんが出迎えてくれました。

米島さん:「おはようございます。おお〜、今日のタケノコもまた、ふとかですな〜」

堤さん:「たいがなよかタケノコん採れたよ〜」

大きなタケノコを目の当たりにし、二人の表情も生き生き。さっそく一つ一つを袋づめして、値段を付けていきます。値札にはちゃんと「生産者:堤八洲男」の名前が。名前が書いてあると、なんだか親しみが湧きますよね。

「しっかし、こんな大きなタケノコ、市内のスーパーで買ったらいくらするだろ…」
。そして値札を見てみると…げげっ、ウッソー!この大きさ、この新鮮さで、1本500円以下!?

堤さん:「今月のはじめは、一本600円はしたとばってんがね。今はよう採れるけん、単価の安なってきよるとたい」

米島さん:「そうそう、今がいちばん大きかとの買えますよ」

そこへ、道の駅に立ち寄ったお客さんたちが、着いたばかりのタケノコを見に集まってきました。みなさん目をまん丸にして、口々に
「あらまあ大きいね〜」「きれいなタケノコねえ」
と声を上げます。そうですよね!こんな大きなタケノコ、私も初めてですもん。

お客さんの一人が、
「それじゃ、これひとつ買うわ。ところで、どうやって調理すればいいの?」
と堤さんに訊ねると、名人はニコニコしながら、おいしいゆがき方を教えてくれます。ここで名人の、三分クッキングタイム!

★Point★ 「タケノコの調理法」
1.皮を剥いで縦に半分に切ります。
2. 1をお湯を沸かした大きな鍋に入れます。
3. 灰汁抜きのために米糠一握り又は米のとぎ汁を加え、えぐみ取りのために鷹の爪も一緒に入れてから、1時間くらいゆがきます。
4. ゆで上がればタケノコを水にさらして出来上がり。
5. 煮しめやみそ汁、炊き込みご飯などに加えて美味しく頂きます。採れたてのタケノコに酢味噌をかけたタケノコの刺身なんかはいかがですか?
※タケノコは採れたその日のうちにゆがくのがいいそうです。

お客さんも熱心に説明を聞いていました。聞いてるだけでよだれが出そうな料理ばかり。私も買って帰ろう!!(美味く作れるかは別だけど…)

堤さんは、この後もお仕事があるとのことで、残念ながらここでお別れ。名人、今日はどうもありがとうございました!

道の駅内のレストラン小栗郷

「でもやっぱり、せっかくタケノコ掘りの現場まで見て、料理の話まで聞いたのに、家に帰って料理するまで待てないよぉ〜!」

そんなせっかちな私にぴったりなのが、道の駅内にあるレストラン「小栗郷」。道の駅に直送される新鮮な野菜や山菜、米をふんだんに使って、地元のおばちゃんたちが作る「とれたて旬の一膳」が人気です。ここはユニークなことに、料理はすべてセルフサービスで、自分で好きなおかずを組み合わせることができます。これなら、自分のお腹と財布と相談しながら、好きなモノだけを食べられますよね。さて、お隣の山鹿市からお見えの女性の方が、お昼をどれにしようか迷ってらっしゃる様子。

お客さん:「たくさんあって、決めきらんとですよ。どれがオススメですかねぇ」
おばちゃん:「どれもおいしかですよ〜」

お客さん:「まあ、ホント。何にしようかねえ」

おばちゃん:「それなら、この煮しめとか、こんにゃく刺身とか、タケノコご飯とかどぎゃんですか。あ、お茶ゼリーもデザートによかですよ」

こうやって、道の駅の方と直接お話しながら料理を選べるので、すっかり仲良くなれちゃいます。

 ここで、タケノコの里・鹿北ならではの、タケノコづくしの組み合わせを一例紹介します。甘みがあって、歯ごたえのあるタケノコがふんだんに入ったタケノコご飯250円(夕方にはいつも売り切れる超人気商品!)、山菜と組み合わせて春の風味豊かな煮しめ100円、酢みそのかかった新鮮なタケノコ刺+こんにゃく刺身100円、山菜の風味とモチモチした歯ごたえのだごが特徴の山菜だんご汁150円、食後のデザートに鹿北名産のお茶を使ったお茶ゼリー100円。これでしめて700円!この値段でこの新鮮さ、ボリューム、美味しさは、まさに贅沢!甘いものが好きな方は、抹茶ソフト200円で締めくくるのも良いでしょう。

県内の道の駅の中でも、ひときわ元気な「道の駅かほく 小栗郷」。まぶしい新緑に囲まれて、お客さんと店員さんの楽しい会話、そして地元の生産者の方々の威勢のいい掛け声が、周囲の山々に響いていました。 


道の駅 かほく 小栗郷
鹿本郡鹿北町大字岩野4186-130
国道3号線沿い。植木ICより北へ車で40分、広川ICより南へ車で30分
営業時間:9:00〜19:00(10〜3月は〜18:00)。
定休日:第2・4木曜日。
TEL (0968)32-4111
 

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