マリンレジャー満喫!天草西海岸 ほんもののエメラルドグリーンの海が待ってる

 さあ、天草西海岸巡りのスタートです。まず天草下島の南端・牛深市を目指し、それから西海岸を北上して帰路に就くというルートをたどることにしました。
 熊本市を早朝に出発し、天草五橋を渡って、天草の下島に入ります。そこからひたすら国道266号線を南下し、下島最南端に位置する牛深市に到着。所要時間は車で約3時間です。さらに牛深市の中心部から車で15分行くと、茂串海水浴場の案内が見えてきました。
 茂串海水浴場は、天然の白浜が残る数少ない海岸のひとつで、海水の透明度が九州でも屈指と評判です。去年の夏に私がプライベートで訪れたときには、早朝5時に熊本市を出発したにも関わらず、近場の駐車場はほぼ満車だったという盛況ぶり。人気のない午前中に泳ぐために泊まり込みをする人もいるとか。
 今日はまだ夏休み前の平日ともあり、人もあまり来ていない様子です。シャワー室がある入口で駐車場代を払い、海の方へと歩きます。まず目に入るのは、真っ白な砂浜、コバルトブルーの海・・・ではなく、ゴツゴツと尖った黒い岩が連なる岩場。この険しい岩場を左手に進み、大きな岩をひとつ越えたら砂浜です。入口から砂浜まで距離にして約100mほどでしょうか。足下に注意して歩きましょう。

 周囲には青々と木々が繁り、遊歩道も設置されておらず、まさに自然たっぷりの海岸線です。人気があるわりには、観光ずれしていないといった印象を受けました。きっと地元の方々が、茂串の本来の美しさを保とうと、あえて手を加えないのでしょうね。沖の方には自然の磯場が数多く残されており、魚介類が豊富に採れるので、地元の子供たちがよくタコ取りに出かけるそうです。

 ヨロヨロとおぼつかない足取りで大きな岩を越えると、ぱっと視界が開けて、美しい砂浜がひっそりとたたずんでいました。
 その海岸の美しさは、あっと思わず叫んでしまうほどです。生い繁る緑の丘のふもとに広がる白銀色の砂浜が、コバルトブルーの海とあざやかな原色のコントラストをなしています。東シナ海につづく紺色の水平線は、太陽できらきらと光っていました。その海岸線に、一匹のセミの声が響きわたっています。まさに太古の昔からの姿そのものといった感じです。
 岩場を抜け、砂浜に駆け寄ります。透明な波がすーっとうち寄せ、おだやかに引いていく砂浜は、砂地や岩までくっきり見えます。
 遠浅の海に、数人の若者がボートを浮かべ、のんびり昼寝をしています。砂浜で日光浴をしている人もちらほら。これが夏休みに入り、週末ともなれば大にぎわいです。

 見ているだけではたまらず、サンダルを脱ぎすて、冷たい海水に足をつけます。砂地を踏みしめる足の指まで見えます。砂はさらさらしてて、足の裏がくすぐったくて気持ちいい。

 雑誌や口コミで評判が広まり、10年前くらいから人気が出だしたという茂串。今や超人気スポットで、年間約42,000人がここを訪れます。ピークは7〜8月で、若者が中心。熊本市から早朝車で駆けつける人や、九州北部からのお客さんも多いそうです。また、ビーチでのイベント等は特に行ってないそうです。 
 シャワー室は数が少ないので、行列を避けたかったら、近くの「やすらぎの湯」という温泉センターに行くことをオススメします。潮でベタベタする体や髪を、温泉で洗い流すと気持ちいいですよ。

 県内随一の天然の茂串海岸は、昔からアカウミガメの産卵地としても有名です。二世代ほど前の時代は、上陸跡が発見されていました。体長80〜100cm、体重100〜150kgの大きなアカウミガメは、日本で産卵する唯一のウミガメです。沖縄から東海地方までのきれいな砂浜に上陸して、満潮になっても波に洗われない場所を選んで産卵します。
 ウミガメの産卵は5〜6月ごろで、1〜2回で100〜140個も産むそうです。しかしここ数年、全国的に上陸する数が少なくなってきています。車のライトや騒音、卵の盗掘、砂浜の減少など、環境の変化が原因です。現在、環境庁のレッドデータブックでは、希少種に指定されています。牛深市では、卵の盗掘防止として夜間のパトロールを実施したり、「卵を殺さないようにそっとしておきましょう」と掲げたポスターを作ったり、さまざまな方法でウミガメの保護を呼びかけています。
 「茂串が有名になるのは嬉しいけど、一昔前まで知る人ぞ知る名スポットだっただけに、複雑な気分です」と、地元の方が本音をもらしていました。地元の方やウミガメのためにも、ゴミを捨てたり卵を掘り返したりせずに、自然のままの茂串海岸を保ちつつ、マナーを守って海水浴を楽しみたいですね。

●お問い合せ
茂串海水浴場
牛深市茂串
お問い合せ:牛深市商工観光課
TEL(09697)3-2111
駐車場代:500円

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