阿蘇山の魅力、再発見 グルメ、温泉、世界最大級の火山を満喫しよう

阿蘇火山博物館 
迫力の巨大スクリーン映像で、もう一度阿蘇山について勉強してみませんか?

 道路を挟んで草千里の向かい側に、阿蘇火山博物館があります。ついに目の前に迫った火口について少し勉強していきましょう。博物館勤務の溝口さんにお話を伺います。

「当館では、阿蘇山の歴史や成り立ちを映像やジオラマを使って学ぶことができます。阿蘇だけでなく世界中の火山の資料も豊富です。火山以外では、古代から阿蘇に伝わる伝説や祭り、豪族・阿蘇氏の歴史など文化面にも触れ、野草や動物の生態など阿蘇の豊かな自然も紹介しています」

〜ところで、登山道路の無料化の影響はありましたか?〜

「県外の方にはあまり無料化は知られていないようなので、まだそこまで影響があると感じたことはありませんね。ただ最近のお客さまは、阿蘇山だけで一日を過ごすのではなく、阿蘇全域をターゲットにされているので、人出もわりと分散しているのではないでしょうか。登山道路を使えば南阿蘇や小国郷にも近いし、行動範囲の幅も広がるでしょうね」

 これから県内外からのお客さんが阿蘇全域をまんべんなく回るパターンが増えていくでしょうね。

 入口からの通路には、阿蘇山の成り立ちを説明したパネルがずらりと並び、その奥は鉱石の現物の展示、噴火の映像VTRの上映などがあり、さらに阿蘇山の構造について立体模型で視覚的にわかりやすく説明してあります。


 かつて地学を選択し、鉱物や地層などを勉強した私にはことさら興味深く思え、子供の頃よりさらに深い知識と感動を得ることができました。

 二階に上がると、踊り場の壁一面に動く立体ジオラマが設置されていました。

 ボタンを押すと突然ゴゴゴゴゴ・・・と噴火の音が流れ、山がぱかっと割れたり地層がずれたりとダイナミックな動きを見せながら、約30万年前から現在にいたるまでの阿蘇誕生のドラマが展開されます。阿蘇はかつて海の底にあり、それが地殻変動にともなう火山活動によって立派な火山として地上に姿を現したのです。つい最近も外国の海で海底火山が活動しはじめたように、地球の内部ではとてつもない力が働いているんですね。

 さてここで、阿蘇山について簡単に説明します。阿蘇山は、標高1000m前後の山が連なる外輪山とその中央に発達する火口で形成される、日本を代表するA級火山です。さらに、大爆発やその後の陥没や浸食などによってできた円形の窪み(カルデラ)は、東西18km、南北25km、周囲が128kmにも及び、世界第一級の規模を誇ります。熊本にワールドクラスの火山があるなんて、信じられないでしょ。

 「もうすぐ上映会が始まりますよ」と溝口さんに案内され、博物館内の映画館に向かいます。そこでは高さ4mもの巨大スクリーンが5つも並び、幅は合計で30m、ほぼ180度のパノラマ映像が見られるようになっています。すごい!

 オープニングでは、いきなりヘリのカメラが上空から阿蘇山をとらえ、ぐんぐんと火口に迫ります。その迫力の映像に思わず、体がふわっと浮くような錯覚を覚えます。さすがパノラマ!噴火の映像では、マグマや煙が激しく吹き出すのにあわせてバリバリという耳をつんざくような激しい爆発音がスピーカーから流れてきます。臨場感たっぷりですね〜。

 次に、阿蘇五岳の紹介です。
最も高い高岳は1592m(これは"ヒゴノクニ"と覚えましょう)、火口がある中岳、頂上がギザギザの根子岳、草千里に面した烏帽子岳、人工スキー場がある杵島岳の5つが映し出されます。5つの山が連なるようすがお釈迦様の寝姿(右の写真)に似ていることから「阿蘇の涅磐像」とも呼ばれています。

 この五岳にはちょっとした言い伝えがあります。その昔、一番若く低かった根子岳がある日突然ぐんぐんと大きくなり、ついには最高峰の中岳までも追い越してしまいました。それを見ていた神様は「若輩者の分際で、生意気だ」と怒って、竹の棒で根子岳の頭をボコボコに殴ったそうです。それで根子岳の頂点は鋸の歯のようにギザギザなのだとか・・・なんとも酷い話です。まさに「出る杭は打たれる」のことわざどおり。山の世界も厳しいんですねぇ。ところでこの神様って、さっきの米塚のエピソードで出てきた、貧しい人に米を与えた神様と同一人物なのかな?だとしたらいい神なのか悪い神なのかさっぱり分かりませんね。

 さらに映像は、阿蘇の四季の風景、阿蘇の文化、伝統芸能などが続きます。阿蘇山はその雄大な存在感ゆえ、単なる地質的な火山という位置づけだけでなく、神々が宿る聖なる山として人々にあがめられてきました。神社や神事、さらに神話が多いのもそのためです。そう、根子岳をボコボコに殴った神様もその一員なのですよ。

 博物館の一角に、カメラ遠隔操作コーナーというのがあります。これは、中岳火口の中腹に設置された2台のカメラを操作して、現在の火口内の様子が光ファイバーケーブルを通じてスクリーンに映し出されるという仕組みです。

 ズームインもズームアップも自由自在です。もし火山ガス規制などで火口に近づけないときにはここに来るのもいいでしょうね。

オルゴール響和国

 火山のお勉強も終わったので、隣のオルゴール響和国にも行ってみましょう。


 ヨーロッパの民族衣装風の制服を着た女性がつきっきりで中を案内してくれます。

 ヨーロッパの宮殿を思わせるゴージャスな部屋には、歴史の順にオルゴールが展示してあり、美術工芸品としてのアンティークオルゴールは柱時計とオルゴールが一体化したもので、案内係の方が埋め込まれた銀盤を取り出して、その表面に刻まれた凹凸を直に見せてくれます。


 からくり仕掛けの鳥の人形がさえずるオルゴールもあるんですよ。上品で優しい音色が、クラシックから流行曲まで幅広いジャンルの音楽を奏でます。「オルゴールは大切に扱えば一生の宝物になります。男性が、配偶者や恋人へのプレゼントとして買っていかれますよ」とは案内係の方のお言葉。ほ〜ぉ、世の中にはロマンチックな男性もいるもんだね。

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→阿蘇山頂付近
 草千里ヶ浜阿蘇火山博物館阿蘇山

阿蘇火山博物館
阿蘇郡阿蘇町草千里ヶ浜 電話(0967)34-2111
観覧料:大人840円、子供420円。駐車場代:410円。
開館時間:9:00〜17:00。

オルゴール響和国
阿蘇郡阿蘇町草千里ヶ浜 電話(0967)34-2271
入場料:大人450円、子供230円。開館時間:9:00〜17:00。
オルゴール館・博物館・ロープウェーのセット料金もある。



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