阿蘇山の魅力、再発見 グルメ、温泉、世界最大級の火山を満喫しよう

阿蘇山 ロープウェイに乗って火口へ。迫力の「生きた阿蘇山」を体感しよう。

ロープウェー乗り場

 火山博物館を出て、噴煙を上げる火山へとまっすぐ車を走らせます。車窓の風景も徐々に草原からゴツゴツした岩肌の大地へと移行していきます。

 熊本市から1時間半、ついに登山道路の最終地点・中岳中腹に到着です。ここから火口縁まで登るにはロープウェーと県営登山道路(有料・往復560円)の二つの方法がありますが、滅多に乗る機会もない前者の方法で登ることにしました。

 ロープウェー駅は阿蘇のおみやげコーナーや写真ギャラリーになっています。チケットを購入するため改札口へ向かうと、修学旅行の小学生や韓国からの年輩の団体客などがずらりと並んでいました。さすが阿蘇山、インターナショナルな人気です。パンフレットも英語・韓国語・中国語・日本語とちゃんと4種類用意してありました。また昔は新婚旅行のメッカでもあったそうです。

 ロープウェーは所要時間4分ほどで、90人乗りにガイドさんが付きます。この日は風が強く、ギュウギュウ詰めの乗り物がよく揺れて、心中おだやかではありませんでした。窓からの景色は一面茶色の岩とむき出しの大地が広がり、異様な風景です。

 ガイドさんが火口の説明をしているところに、小学生たちが興奮して大騒ぎしはじめ、降りるときも我先にと降りようとするので、ドミノ倒し状態で倒れてしまいました。まあまあ、そう興奮しなさんな・・・。

 ロープウェイを降りるとそこは、硫黄のにおいがたちこめ、一面むき出しの山肌が広がる荒涼とした風景でした。火口周辺には二酸化硫黄を含む火山ガスが充満しているので、喘息や気管支炎などの方は遠慮した方がよさそうです。

 ここは手塚治虫氏の「火の鳥」の舞台でもあり、また黒沢明監督の「乱」のロケ地にもなったりテレビCMの収録が行われたりと、独特の雰囲気を持っています。

 ところで、火口縁に点在するこの基地みたいな建物、何だと思いますか?これは実は火山のための一時避難所なんです。

 火山が爆発する初期段階は大量の岩石や灰が吹き上げられるので、その落下物から身を守るためにとりあえずこの避難所に逃げ込みます。そして二次段階の溶岩の流出の前に急いで下山するのだそうです。ふむふむ、なるほどね・・・っておいおい、ホントにそれでいいのか〜?ここに逃げ込んだ時点でもう終わってるような気がするぞ。

 火口は8ヶ所あり、現在活動中なのは第1火口のみです。先ほど火山博物館でも見た第1火口を直接のぞき込んでみました。手すりを強く握りしめ身を乗り出すと、意外と火口の斜面が緩やかなことに驚きます。あれ?こんなに緩やかだったっけ?下ろうと思えば下れそうだなあ。子どもの頃見たときは、まるで地獄の入口がぽっかりと口を開けていたようでとても怖かったのに・・・。斜面には折り重なった断層がくっきりと見え、太古の昔ここが海の底だったことを証明しています。

 噴火口には、まるで粘土を溶かした液体のような、ドロドロした緑色の湯だまりが溜まっています。水面はおだやかですが、ときおりのぼる煙は、阿蘇山が活発に活動をしていることを主張しているかのようです。ここが地表と地球内部をつなぐ穴か…。科学が発達した今ですらこの噴火口の奥にロマンを感じるのに、昔の人々はこの火口を見てどう思ったのでしょうか。得体の知れない神秘的な存在として、ひたすら畏怖していたに違いありませんね。

 おっ、昔ながらの観光地らしく、おなじみの看板が建っています。記念に撮っちゃいました。

 …それにしても、修学旅行シーズンなのでやたらと制服を着た学生が多いなあ。「すげえ」「でけえ」と大はしゃぎで「くらえ!」と叫びながら小石を火口に投げ込んでいた(こらこら)小学生たちに、どこから来たの?と話しかけてみると、

小学生:「東大阪市!」

 なんと大阪から修学旅行に!?そういや関西弁しゃべってるよなあ。どれくらい熊本には滞在するのかな?

小学生:「ちがーう、4泊5日で長崎とか大分まで回るんや!」

 小学生で5日間も旅行するの!?うーむ、最近の修学旅行は贅沢だなあ・・・私のときなんて一泊二日で長崎だったのに。九州はどう?と尋ねると「暑い〜!」と答えてくれました。九州はよかとこです、ゆっくり楽しんでいってね。

 これで阿蘇登山道路の旅は終わりです。グルメから温泉まで何でも揃ったファームランド、草原を駆け抜けるドライブ、乗馬、火山博士になれる博物館、生きた火口など、久しぶりに来た阿蘇山はとても新鮮に思えました。「阿蘇山って山と牛しか覚えてないなあ。一度行ったからいいや」なんて思ってるアナタ、二度目の阿蘇はぜんぜん違いますよ。もちろん行ったことがない人も、気軽にドライブ感覚で来てみて下さい。ワールドクラスの自然があなたたちを待っていますよ。

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→阿蘇山頂付近
 草千里ヶ浜阿蘇火山博物館阿蘇山

阿蘇山ロープウェー
電話:(0967)34-0411
運賃:往復820円。営業時間:9:00〜17:00。火山規制時運休。



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