そば打ち体験久木野の新そば! 冬の南阿蘇はこんなにおもしろい。

■おふくろ館
 
くっきりと青空に映える阿蘇の外輪山をバックに、おふくろ館の全景ショット。ここは地元産の材料を使って、うどんや、こんにゃくや、だご汁を自分でつくって食べられるというお店だ。以前来たときはうどんを打ったが、今回はこんにゃくづくりに挑戦する。

「こんにゃく作りを体験したいんですけど…」と緊張する私が案内された部屋には、手作りのこんにゃくがずらりと並べられていた。調理場にはこんにゃくの独特のにおいがあふれている。

初めてみるこんにゃく芋がゆであがったところ。皮を剥いてミキサーにかけ、つなぎの水を注いでいく。この水の注ぎ具合も、長年培ってきた経験からという。わたしはただただ感心するばかり。

ミキサーからボウルに移したこんにゃく芋を手でこねる。こねて固くなってくると、水を徐々に加えていく。指の間からぬるっとこんにゃくが抜けていく奇妙な感触が、子どもの頃の泥あそびを連想させる。こんにゃく芋のにおいを嗅ぐのも初めてで、スーパーで売ってる既製品のにおいと全然違う。懸命にこねているうちに肩が痛くなってきた。「大丈夫?」と指導の方も苦笑い。こんにゃくを作るのに、こんなに力がいるとは思わなかった。十分こねた後に灰汁を加えると……嗅ぎ慣れたにおいがしてきたぞ。

ボウルの中身を8等分して、こんにゃくの材料を両手でぺたぺたと丸くする。それを沸騰した湯にそっと滑り込ませて、ゆであげる。そっと入れないと、お湯がはねるので注意!私は何度「熱い!」と叫んだことか…。

こんにゃくがゆであがるまで約30分。その間に、だご汁を食べることにした。濃い味噌味の汁に太いだごがトロリと溶け、思わず顔もとろける。箸で掘れば掘るほど山菜の具がごろごろ出てきて、これは食べ応え十分だ。

外輪山を望むひろい窓際で、食後のお茶をすする。体がぽかぽかと温まり、幸せな気分になる。手作りのおふくろの味に触れ、スーパーのお惣菜ばかり食べていた毎日がなんだかむなしく思えてきた。「最近は何でも合理的で便利になってきてるけど、ここのふるさとの味だけはいつまでも変わらないものね」との指導の方の言葉が胸に残る。


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