市電でのんびり市内散策/市電で名所めぐり
 


「次は洗馬橋〜洗馬橋」

 お城のふもとの城下町にあるこじんまりとした電停です。かつてこの付近に、童謡「あんたがたどこさ」の舞台の「せんば山」がありました。外掘から流れてくる坪井川には今でも「せんば橋」が架かっていて、当時の名残を残しています。

洗馬橋(せんばばし)
 車内にいると気づきませんが、電停では「ピンポ〜ン、まもなく電車が参ります」の案内の後に、熊本の民謡「あんたがたどこさ」の音楽が鳴りはじめます。あんたがたどこさ、肥後さ、肥後どこさ〜のメロディ、どこかで聞いたことありませんか?

あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ
熊本どこさ 船場さ 船場山にはタヌキがおってさ
それを猟師が鉄砲で打ってさ
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
それを木の葉でちょっとかぶせ

 この「あんたがたどこさ」は、城の近くにあった「せんば山」のタヌキを主人公にした手まり唄です。手まり遊びをした方なら、誰もが一度は口ずさんだ唄ではないでしょうか。


 私もよく子供の頃に遊んでいました。語尾の「〜さ」の部分で手まりをつきながら片足でまたぐのですが、「煮てさ〜」以下の連続またぎが難しいんですよ。
最後の「ちょっとかぶせ」のフレーズでは、体をくるっと反転させて落ちてくる手まりを後ろ両手でキャッチするという高度なテクニックが要求されます。これがなかなかキャッチできず、手まりの落下位置を誤って手まりが背中や頭に落ちてきたこともしばしばでした。

また別バージョンでは、最後が「煮てさ 食ってさ うまさが さっさ」になっています。これまた連続またぎが難しそうだなあ。主役がタヌキではなく、エビになっているバージョンもあります。

 また、この手まり唄とともに、色鮮やかなフランス刺繍糸で様々な模様を作りあげる「肥後手まり」の製法が代々受け継がれています。明治時代のゴムまりの普及により姿を消しつつありましたが、現在は同好会によって技術が伝承されているそうです。

 さてこの付近では、童謡にちなんでタヌキとエビの像があちこちで見つかります。電停には親子タヌキ像、船場橋の欄干にはエビとタヌキをかたどった橋柱灯があります。


郵便局のポストの上には年賀ハガキが届いて喜んでいるタヌキ像・・・。ハガキには「謹賀新年 あけましておめでとう」と書いてありました。

 
 ここから次の新町電停までは、車道とは別のコースを走る専用軌道になっています。市電の路線の中でも専用軌道はここだけ。軌道の途中に一般道と交差するポイントがあり、唯一の踏切があります。「ここから次の新町まで線路を歩いていけば近道ですよね」と同行スタッフに呼びかけると「軌道内は進入禁止って書いてあるよ」とあきれたように一言。当たり前かぁ、ハズカシイ・・・。

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