山鹿「レトロスポット」めぐり 古代ロマンと伝統文化と温泉のまち

「こだいのもり」って知ってますか?屋久島の縄文杉のような太古の木がいっぱいあるというわけではありません。簡単にいうと「古代(=装飾古墳とかの史跡)の森」なんです。実は、全国に存在する装飾古墳のうち、そのおよそ60%が九州にあり、さらにそのうちのおよそ60%が熊本県にあるんですね。熊本県北部の菊池川流域に、その大部分かつ有名な古墳が分布していて、チブサン古墳、オブサン古墳、鍋田横穴群など、国の重要史跡にも指定されるほどの貴重な遺跡や文化財を保存したり、その歴史的意味を普及させるための歴史公園なんです。山鹿市・鹿央町・菊水町にまたがるこの広い森の中を自転車でめぐってみましたが、たくさんの歴史ロマンを発見することができました。

市立博物館そば
 今回は、サイクリングコースが設けられている山鹿地区を散策してみました。このサイクリングコースは、市立博物館やサイクリングターミナルがある広場が出発点となっています。市立博物館には、弥生式土器や銅器・古事記伝の写本など貴重な展示物を数多く展示してあります。また、サイクリングターミナルには、お食事所や子供達のアスレチック施設などがあります。宿泊も可らしい。ゆっくりと古代の森散策を楽しんでもらいたいという嬉しい心遣いだ。肩ひじはって歴史を勉強しようという感じではなくて、家族連れで和める雰囲気。
江戸時代の民家
 市立博物館の近くに、江戸時代の民家を発見。1840年、山鹿市鍋田という土地に建てられたものを移築したものだ。「茅葺きの屋根に、広い間取り、頑丈な梁や桁や大黒柱など、おおらかな昔の住まいの良さが感じられる」とある。なるほど、確かに広々としている。前にあるポストもレトロな感じでグー(グーっていわないか最近)。
自転車で出発
 今日は快晴で、2月の熊本にしては日差しもぽかぽかしていて、寒いというよりすずしい感じです。これは、絶好のサイクリング日和というやつでは?服装もアウトドア風にキメ?、サイクリングターミナルから借りたマウンテンバイクに乗って出発!
オブサン古墳に到着
 心地よい風を頬に受けつつ坂を下り、神秘的な古代への道・古墳の森を通り抜けると、「オブサン古墳」の看板が目に入る。そこには、よく手入れされた美しい芝生の広場にこんもりとした丘が。写真で見た印象よりも大きくて、「これ本当にお墓?」とびっくりしちゃいました。

オブサン古墳内部
 人のお墓の中をのぞくって行為ははじめて!だったので、おそるおそる中を覗くと、ひんやりとした湿気を肌で感じました。ちょっとビクつきながら、ゆっくりと足を踏み入れてみると黒々とした岩肌に赤い顔料でかかれた三角模様が見えます。こっこれがいわゆる「装飾」ですかぁ。これは私の勝手な感想ですが、古代人の呪術パワー?が伝わってくるようです。

古墳の中って、「かまくら」をイメージしてたんですが、実際は結構広くて、内部に仕切りらしいものがあり、いくつかの部屋にわかれていました。何だかお墓というよりも住居という感じ。これだけ立派なお墓に葬られたのは、一体だれ?と思って調べてみると、なんでも古墳時代に活躍した地方豪族らしいということでした。
 ちなみにこの「オブサン」とは「産さん」がなまったものらしいのですが、どうしてそういう名前がつけられたのかはわかりませんでした。ごめんなさい。ただその名前から安産の神様として、地域の人々に信仰されていたそうです。

お次はチブサン古墳
 オブサン古墳を後にして、間もなくチブサン古墳に到着。がっ、どうやら中には入れないらしい。なんでも、2つの円が乳房に見えるというカラフルな装飾壁画が太陽光に当たるのを防ぐためだとか。どうしてもという人は、市立博物館窓口に申し込めば、午前10時と午後2時に見せてくれるらしい。うーむ、時間が…。

時間を気にせず乳房が見たいという人(誤解を招く表現だなあ)は、県立装飾古墳館に、そのレプリカが展示されている。後から行ってみよう。楽しみだ。

鍋田横穴群の前
 菊池川沿いを気持ちよくサイクリングして、鍋田横穴群に着いた。古墳時代後期の肥後豪族の墓といわれ、国指定史跡でもある横穴群は、菊池川沿いに全部で61基(!)も確認されています。かなりの権力があったのでしょうね。特にここ27号横穴は、大変珍しい装飾で有名です。よく見ると、人が弓をつがえている図・武具類・馬などが、横穴入り口付近に浮き彫りで描かれています。これは、要人が眠る横穴に悪霊が入るのを防ぎ、監視するためだそうです。
 きっと当時は、悪霊封じのための最新技術だったんでしょうね。しかも真剣にそれを信じていた。現代に生きる私たちから見ると、どこかかわいい古代アートなんですが、この時代での意味を考えるとなんかしみじみしちゃいますね。

古墳めぐりサイクリングの後は、古代の森でお弁当を食べました。静かな森で自然の風景を見下ろしながら…、気持ちよかったなあ。

お問い合せ
山鹿市立博物館
山鹿市大字鍋田2085 TEL(0968)43-1145
開館時間:9:00〜16:30。休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)。入館料:一般・大学生200円、高校生以下50円、団体(20名以上)各160円・40円。

山鹿サイクリングターミナル
山鹿市大字鍋田2085 TEL(0968)43-1136
レンタサイクル代:一般300円、中学生以下200円(4時間以内。30分増すごとに50円加算)。

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