山鹿「レトロスポット」めぐり 古代ロマンと伝統文化と温泉のまち

前方後円墳をイメージして作られた装飾古墳館では、菊池川流域を中心に出土した装飾古墳のレプリカや副葬品、史跡や古代文化などに関するさまざまなものを展示しています。様々な趣向を凝らして、楽しく装飾古墳について学べる、体験型博物館です。

ユニークな形にびっくり
 駐車場から入口まで、ループ式のスロープを下っていきます。なんか、かっこいいつくりです。外観も上の写真にあるとおり、現代アートっぽいおしゃれな博物館です。入館する前から、期待が高まります。いろいろ仕掛けがあって、展示物を眺めるだけではきっと味わえない楽しい体験ができるんだろうなあ。
中に入ってみると
 第一印象は、整然としていてすっきり。私は吸い寄せられるように展示物を巡ります。実物とイラストと説明文をうまくミックスさせてあり、大変わかりやすい!学生時代はただ眠いだけだった古代でしたが(関係者の皆様、失礼!)、ここにきて急に興味がわいてきました。
菊池川流域全体のミニチュアの前で
 ボタンを押せば、それぞれの時代の出土遺品の分布が一度に分かるミニチュアを発見。こういうの好きなんですよー。えい、カチッ。コラコラよい子は、遊んではいけませんよ。
まじめに見てみると、有明海に面した中九州には、日本の装飾古墳の約4割近くが分布しているそうです。模様は主に人物・武具・三角や円を使った幾何学模様・動物など。亡き人の鎮魂のため、魔除けのため、権威を示すために豊富な所有物を描いたり、一生を伝えるためと、壁画の目的はいろいろです。「ここが装飾古墳の発祥の地なのか、それとも大陸からの渡来人からの文化に強く影響されたのかは、まだ誰にも分かりません」とは館長の桑原さん。未だ謎のままの装飾古墳の成り立ち。うーん、これこそ古代ロマンですね。

楽しい館長さん
 と、突然でてこられたので読者の方は驚かれるかもしれませんが、実は取材にあたって解説をお願いしていたのです。館長の桑原さんはとても博識で(当たり前ですね)、ユーモアたっぷりの方です。私:「古墳に眠っている人たちは、やっぱり地位の高い人たちなんですよね?」館長:「ええ、我々のような"一般ピープル"は、とてもじゃないけどこんな立派な装飾古墳には埋葬されませんよ」私:「あの・・・古墳って、お墓のみを指すんですか?他の遺物とかは言わないんですか?」館長:「もちろん、お墓だけですよ。英語では"decorated tomb"と訳されるくらいですから」私の素朴な質問にも、わかりやすく丁寧に教えてくれました。

チブサン古墳のレプリカ
 この博物館には古墳の精巧なレプリカが数多くあります。
古墳めぐりの時にお目にかかれなかったチブサン古墳のレプリカの展示に行ってみます。中を覗いてみると・・・おお、確かに二つの同心円がくっきりと浮かび上がり、乳房に見えます。でも私の最初の印象は「鳥の目」でしたが。チブサンの名の由来も「乳房」からだそうです。ホント、古代の芸術作品には女性に関係するものが多いですね。
 三角形を組み合わせた不思議な幾何学模様は、悪霊退治(魔除け)のためです。「エジプトのピラミッドといい、古代の人々は「三角形」に何か魔力があると信じていたのでしょうね」とは桑原館長。色も、赤と黒の2色でとても鮮やかです。原始的で力強い絵だなあと感じました。

この後、立体眼鏡をかけて立体映像「生きていた石人」を観賞しました。装飾古墳館を訪れた家族がタイムトリップして、自分たちの古代の先祖の生活を見ながら古墳について学ぶというプロットでした。脚本も演出も桑原館長が手がけたそうで、ユーモラスなお人柄があらわれていて、随所にギャグありでとても面白く笑いながら学ぶことができました。

お問い合せ
熊本県立装飾古墳館
鹿本郡鹿央町岩原3085 TEL(0968)36-2151
開館時間:9:30〜17:00。休館日:月曜日(当日が祝日の場合はその翌日)、年末年始。観覧料:一般410円、大学生250円、高校生以下無料。

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